・周りに助けてくださいと言えない
・世話をされるのを恥ずかしいことだと思う
・人間関係が希薄になっている
こういった疑問に答えます。
✔︎本記事の内容
- 世話とはなにか?
- 理解したうえで世話を実践してみる
この記事を書いているわたしは、中国語学習歴が13年、中国バラエティ視聴歴が10年ほど。
こういったわたしが、中国のバラエティ番組『向往的生活(Back to field)』を見て、「シンプルながらも本質的な幸せ」を解説していきます。
まず『向往的生活』が制作されたきっかけを説明します。
中国の都市化の発展は急速で、10年間で都市人口は平均毎年2096万人増加しました。2016年の職場人生活状態調査報告によると、浮ついたり焦ったりする気持ちがこの現象と関連しています。人々は騒がしいところから離れ、混雑した人の流れを避ける生活を望んでいます。彼らは自然の空気を吸い、自分の心の声を聞くことを望んでいます。
この番組は2017年に湖南衛視で放送された生活ドキュメンタリーの番組です。中国で有名な3人の芸能人が一緒に都会を離れ、田園での自給自足の生活を送り、視聴者に「自力更生、自給自足、温かいおもてなし、完璧なエコ生活」の姿を届けます。
番組背景は、忙しい都市生活は人々にストレスと焦燥感をもたらします。調査によると、約40%の人々が喧騒から離れ、混雑を避け、都市から農村へ移住し、自然の空気を吸い、自分の心の声を聞きたいと考えています。
番組の特徴は、レギュラー出演する芸能人とゲストとして出演する芸能人に自ら田畑で作物を収穫し、炉を作り、伝統的な生活用品を利用して、自給自足の生活を送るよう求めます。すばらしい生活は労働を通して得られるものであり、番組は出演者に生活そのものに立ち返らせます。一食の食事の価値を大切にするというシンプルかつ実直なメッセージを提供します。
▪️1.世話とはなにか?
ここでのはひとつ前提があります。世話をする側は自己肯定感に繋がり人生に意味を見出すこと、世話をされる側は感謝の心を育み自己成長の機会となることです。
人間関係を深める潤滑油として、世話をするもしくは世話をされる行為は人々の心を結びつけ、人間関係を深める上で重要な役割を果たします。家族、地域社会、そして人類全体という大きな枠組みの中で、社会として人々の絆を強める力となります。
自己成長の糧として世話をすることで、自己犠牲の精神や責任感、思いやりの心を養うことができます。また、世話を受けることで、感謝の心や自立心を育むこともできます。
その①思いやり
世話は他人をリラックスさせ、プレッシャーから解放するための行動です。単なる物理的なケアだけではなく、精神的なサポートも含まれます。他者の苦労を軽減し、生活を楽しんでもらうための配慮が含まれます。世話をすることで、相手の生活の質を向上させることができるのです。
その行為はリラックスさせたい、筋肉の疲れを和らげたい、プレッシャーやストレスを忘れさせたいという相手への深い思いやりから生まれます。あなたのためならなんでもできるという、自己犠牲の精神に基づく奉仕の心から生まれる行為なのです。
その②責任感
他人のために尽力すること、そして、他人を守り支える姿勢が大切です。約束を守る、信用を守るという責任感と誠実さを伴う行動です。なにかをするとき、それが誰かに好かれるためにやったとしても、意味がありません。責任感があるから、それをやるのです。それをもくもくとやっていくうちに、誰かに好かれるという報酬をもらえます。この因果関係を覚えておいてください。
その③成長
世話をする過程で成長しながら柔軟性を学ぶことが求められます。ただし、柔軟性を学ぶ前に、まずは責任感と約束の柔軟性を理解することが大切です。以前はずっと誰かに世話してもらってきた人が知らないうちに一生懸命に働くことを学びます。
世話を受ける側も世話をする側もお互いに成長を促し合います。成長は変化が伴います。以前はやらなかったことあるいはできなかったことを、やるようになるあるいはできるようになることです。
▪️2.世話が下手でも問題ない理由
結論として、問題ありません。なぜなら、ほとんどの人がはじめは上手にできないからです。わたし自身も、はじめは上手ではありませんでした。この番組を見て世話のあり方に対する考え方を改善しました。
昔のわたしは、家族や友人から世話ばかりされていました。ご飯を作ってもらったり、気分が沈んだときは話を聞いてもらったり、ストレス解消できることを一緒にやってもらったりしました。自分が逆の立場に立ってご飯を作ったり、悩み相談を聞いてあげたりすると、その楽しさや苦しみを知ることができました。それに、世話が上手か下手かは関係ないことがわかりました。もっと大切なのは、その姿勢や態度のほうです。
ここまで読んだ方は、もしかすると「変えられない可能性もあるのでは?」と思うかもしれません。昔のわたしもそう思っていました。しかし、問題ありません。わたしも苦労しましたが、習慣にして慣れてしまえば、徐々に対応できるようになります。
重要なのは、世話を恥ずかしがらないことです。
なので繰り返しですが、世話が下手でも問題ありません。
▪️3.世話を実践してみよう!
その①世話をしてみる
世話の形は、人との関係性や状況によってさまざま。家族間の世話、地域社会でのボランティア活動、国際協力などさまざまな形で実践してみてください。
この番組のように、料理を作って提供する、皿洗いをする、ベッドメイキングをする、マッサージをしてストレスを解消させてあげることでもいいでしょう。人、場所、状況、環境などによってできることが決まってきます。
自分にできることをやってみてほしいと思います。
その②世話と自立のバランス
世話をすることは大事だが、過度に依存してしまうのも自立心を阻害する可能性があります。お互いに自立を促し合いながら、健全な関係を築くことが大切です。世話をしあって絆を深めることは、もちろん大切です。
しかし、そのバランスが重要です。ずっとどっちかに傾いていては、本末転倒です。絆を深めるどころか、世話をしてあげる側が疲弊してしまうでしょう。持ちつ持たれつの関係を意識してみてください。
その③世話を恥だと思わない
現代社会は個人主義が強まりすぎていて、他人に助けを求めにくい風潮があります。たしかに他人に助けを求めると、他人に頼るな自分でやれと言われるのが怖いかもしれません。物事を自力で努力して達成してこそ価値があるという人もいるかもしれません。
しかし、このような状況は社会との関係をどんどん離してしまいます。希薄になったお互いを助け合うという行為こそが、社会の絆を強めていくのです。世話を恥だと思わず、世話をし合いながら社会の絆を強めていきましょう。
コメント