更新日:2025年7月3日
【この記事はこんな方に向いています】
- 中国人との会話で「えっ、話が通じてない?」とモヤモヤした経験がある方
- 留学・ビジネス・交際などで中国人と関わる機会がある方
- 異文化理解を深め、無駄なストレスを減らしたい方
【この記事でわかること】
- 中国人の「できる」「すぐ」「中立」がなぜ日本人と意味が違うのか
- すれ違いが起きる理由と文化的背景
- 実際にどう対処すればイライラや誤解を防げるか
「できる」の定義こんなに違う
「日本語、できます」
そう言われて通訳を頼んだ日本人上司。
ところが、商談が始まった瞬間から、通訳がしどろもどろで会話が噛み合わず、相手の発言がうまく伝わらない状態が続きました。
この場面、実際によくあるトラブルの一つです。
日本人の「できる」感覚
- 失敗しないレベル
- 完璧な成果を出せる
- 他人から評価されても恥ずかしくない水準
中国人の「できる」感覚
- ちょっとでもやったことがあればOK
- あいさつ程度でも「できる」に含まれる
- 自信があれば、とりあえず「できる」と言ってしまう文化

「“おはよう”と言えたら、それでもう“日本語できる”なんだよ」
このギャップに気づかず、信じた日本人が「バカを見た」気持ちになる。
でも中国人からしたら、「ちゃんとできたよ」と本気で思っているのです。
「すぐ行く」は“すぐ”じゃない
シチュエーション
渋谷で13時待ち合わせ。日本人は10分前に到着。
中国人は12時半ごろから準備を始め、13時に電話でこう言います。
「ごめん、もうすぐ着く!」
……しかしその時点で、まだ家。
結局、到着は14時半。
なぜこうなるのか?
・ 時間感覚が“柔らかい”
「13時集合」=13時に“出発すればいい”と考える人もいる
・ 「友達なら待ってくれるよね?」という前提が強い
「大事な友達なら、遅れても怒らないよね?」という感覚がある
・「もうすぐ」=“今から動き始める”に近い
電話で「もうすぐ着く」と言っていても、まだ家にいる場合がある
留学中の私の体験
筆者自身、中国留学中に何度もこれを食らいました。
最初は「騙された」と感じていたけれど、次第に
「“すぐ”って人によってこんなに違うんだ」
と気づくようになりました。
「中立」「客観的」って…どこが?
中国人に「あなたの意見、中立的ですね」と言われたら喜んでしまいそうですが、ちょっと待ってください。
それ、本当に中立ですか?
たとえば処理水問題1についてこう話すと…
「日本政府としては、科学的根拠に基づいて安全と判断しています」
中国人の反応はこうです。
「お前の意見は中国の立場と違う!反中分子2か!」
この背景にある価値観
- 「中国を褒める=中立」
- 「中国に批判的=おかしい他人」
- 議論よりも“感情”や“国家的な立場”が優先される文化
図解:意味がズレる中国語・日本語の言葉たち
▶ タイトル:「同じ言葉でも意味が通じない」対比表
言葉 | 日本人の感覚 | 中国人の感覚 |
---|---|---|
できる | 完璧にこなせる/人に誇れるレベル | 少しでもできたらOK |
すぐ | 数分以内/直後に行動 | 気が向いたら行く/今から動き始める |
中立・客観 | 両方の立場に公平 | 中国寄りでも中国人から見て「中立」 |
公平・不公平 | 50:50でどちらにも偏らない | 自分が得=公平/不利=不公平 |
この違い、なぜ起きる?
背景①教育の違い
- 日本:空気を読む/他人の基準で動く
- 中国:自分の主張を通す/自分の中の感覚に忠実
背景②言語文化の違い
- 日本語:「〜かもしれません」「〜と思います」のような曖昧語が多い
- 中国語では「私は〇〇が正しいと思う」「あなたは間違っている」といった、断定的な表現が普通に使われます。
「“通じない”のは言語の問題じゃない。価値観と定義の違いなんです」
どうすればいいの?
ここまで読んで、「じゃあどう対応すればいいの?」と思った方も多いでしょう。
以下に実践できる対処法をまとめます。
✅「できる」と言われたら…
- 必ず具体的に確認する:「どのレベルで?」「どんな場面で?」
- 「試しに〇〇やってみて」とテストするのも有効
✅「すぐ行く」と言われたら…
- 「今どこ?」「あと何分?」と具体的な時間で確認する
- “感覚のズレ前提”で余裕を持った待ち合わせを組む
✅「中立です」と言われたら…
- 「どこが中立だと思ったのか?」と確認する
- その言葉をそのまま信じず、中国寄りかどうかを判断基準に
あなたの“すぐ”は、何分後ですか?
あなたにとって「すぐ」は何分後ですか?
「できる」と言われたら、どんなレベルを想像しますか?
「中立」って、誰にとっての“中立”でしょうか?
あなたの“すれ違い体験”、教えてください
「通じたはずなのにズレてた」そんな経験があれば、
ぜひX@ST__Cultureをフォローして、あなたの体験も聞かせてください。
知らないままだと、これからもイライラし続ける人生が待っています。
モヤモヤを“理解”に変える第一歩、今日から始めませんか?
コメント